カテゴリ:hanshinkan( 1 )

 

「細江英公の世界」を観た-演出と非演出の間

尼崎市総合文化センターで「細江英公の世界」を観た。(11/24に)

1933年生まれ。1952年の作品というから19歳か。「銀座の乞食の母子」の写真がいい。屈託ない笑顔に膝の上の煙草1本が効いている。生活は大変だろうに何かいいことがあったのか。そのいいことの象徴が「きれいな煙草」のような気が。これは想像。

三島由紀夫の写真などはすごいのだろうが、土方巽の方が私には響く。

「鎌鼬」(1965)
舞踏家と東北の人びとのパフォーマンスのドキュメンタリーというのが第一印象。普通の人々が「奇異なもの」を受け止め、笑い、写真の中で「演じ」てしまっている。演出と非演出のないまぜ感が不思議。細江の魅力。でも計算というより体当たりなのだろう。舞踏家と一緒に飛びはねながら撮り、人々の中に飛び込んでいったのだろう(と撮影風景の写真を見て思った)。こういう時間の使い方がうらやましい。

「土方巽舞踏図鑑」もしかり。

「抱擁」もよかった。体を抽象化する不思議。

「おかあさんのばか」
女の子の詩を採録(ご容赦を)

///

この頃のおとうさん

おとうさんは
おかあさんを亡くしてから
昔のようなはりきりがない
おかあさんが生きていた頃は
ねるのがたいてい二時だったのに
この頃は私たちの方がいつもおそい
アイデアがいっぱいあるおとうさん
昔のような
元気なおとうさんになってください
私たちのことばっかり
考えないで
自分のことも考えてください
おかあさんがいないので
なにをしてもつまらないという気持は
私にはよくわかるんだけど
このごろのおとうさんたら
ぐっと年をとったみたいよ
おとうさん元気をだしてね

///

小学6年生?がこんな言葉を出せるとは。
素直なのに構成も感じる。思いが素直だと構成が自然と成り立つのか。
私がこのお父さんだったら「自分のことも考えてください」で泣くだろう。
親子3人の写真がいい。お父さんの髪の毛が風に広がっている。

ビデオ。世界貿易センタービル跡地のでの写真展示を見ての細江
「瞬間が永遠につながる。印象がとても強くなる」
ダゲレオタイプを使うのを見て、モノクロフィルムを使いたくなった。
[PR]

by kobefun | 2008-11-27 13:27 | hanshinkan