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強くて優しい筑紫さんの文章


ジャーナリストの筑紫哲也さんが亡くなりました。近頃は新聞は斜め読み、テレビも音を消してなんとなく見てたりすることが多いので、筑紫さんの仕事がメディアでどう語られているのか分かりません。実を言うと私が筑紫さんについて知っていることといえば、あの方の本を一冊読んだくらいです。でも、あの世代の方たちがしたことと、し残したこと(もちろんまだご活躍中の方はたくさんいますが)は、漠然とですが関心がありますし、大切にしないといけないと思います。

少し時間があったので「筑紫哲也 金曜日」でネット検索してみると、週刊金曜日のサイトに<「自己責任」という虚構>というコラムをみつけました。自身の癌と社会を関連させて書いているので、この時期注目度が上がって検索で上位に上がっているのかもと思います。インデックスページには2007/12/07の日付があります。

「自己責任」という言葉がテーマです。何かカッコがいいような言い方で、「どこかおかしい感じがするんだけど」と思いながら、それの問題点を指摘する言葉が見つからないのが「自己責任」です。それを正当化してきた資本主義の虚構と病理を、自らの病気とイメージをだぶらせて書かれています。

こういう文章を読むと「強い言葉」ということを考えます。いろいろな取材や思考を重ねた末に出てくる説得力のある言葉、というようなイメージです。「力」とはまた違う「強さ」がある、というか。「自己責任」というにわかには否定しがたい言葉に対峙するときなどには、「強い言葉」はとても武器になります。それをどれだけ多く持ち、時宜に合った使い方ができるかどうかがジャーナリストとしての真の力なのかな、と思ったりします。サブプライムローンに発する問題について語るこのコラムはそういう強さがあると思いました。(1年後の今はことさら響きます)

そしてもう一つ。このころ筑紫さんはすでに自らの癌を公表していたと思いますが、一人の人間として自分の体のことを思うと、やはり相当の無念があったのではないかと想像します。しかしこの文章の大半は、その無念を少なくとも読む人に感じさせないくらいに「素通り」して、外の世界を語るひとつの材料にしてしまっています。「諦念」と他人がいうのは簡単ですが、しかし実はそんなことではなく、筑紫さんがやはり生身の人間なんだなと感じる一文が、コラムの末尾にありました。

<人間はそう強くも賢くもないことを認めないと世界はますますひどいことになると思うよ。>

これは「自己責任」に異議を唱える最終的な言葉ですが、同時に、自分の命さえままならない癌患者の心情を言い残してもいます。

「強い言葉」と「率直な心情」を同時に表現し、弱くて優しい生き方(社会)に目を向ける、あるいは向けさせようとする文章でした。と、これを書きながら気づきました。

こうした人の仕事を受け継がないと、という焦りにも似た気持ちになります。
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by kobefun | 2008-11-10 10:11 | そのほか  

野村仁展を観た

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(10月17日)
大阪のアートコートギャラリー野村仁展を観た。西脇市出身。

作為を極力捨てて自然の法則とそれによる美?を追求する、という感じか。だから、その美しさに出会うと、驚き、それから神妙になる。

・月食前〜後を長時間露光で捉えた月光の光跡。卵を割った殻と黄身のような月の多重露光写真。

・彗星の8枚組の写真はしっぽの向きが変化するだけで、地球との出会いと別れを暗示する。

・魚眼レンズで捉えた太陽の1日の光跡。そのカーブが日にちを表す。

・人が前方の地面に手をついて倒れるまでの100枚以上?の連続写真

・ガラス作品も人為と自然の中庸をいくような。

CD付きの本も買った。ゆっくり楽しみたい。

この展覧会についての神戸新聞記事

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ギャラリー近くの噴水で水遊びをしていた鳩たち。
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by kobefun | 2008-10-19 23:31 | そのほか  

「Bonjour Vietnam」の歌声にやられた

海外旅行から帰ると、その国を恋しいと思う気持ちがしばらく続きます。今の私にとってはベトナム

ひょんなことから「Bonjour Vietnam」という歌があるのを知りました。このリンクの3番目の田舎の写真をクリックすると聞けます。

魅力的な歌声はファム・クイン・アイン Pham Quynh Anhさんというそうです。ベルギー生まれのベトナム人とか。まだ見ぬ祖国にあこがれる気持ちが表れた曲でしょうか。

フランス語と英語があるようですが、フランス語の方が雰囲気がいい。

旅の印象は、熱さと喧騒、エネルギー、素朴といったところでしたが、この歌を聞いて国に対する新しいイメージが加わりました。CDがほしいけどどうしたらいいのか。

wiki

official

この歌についてwebで初めて教えてもらったブログ

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by kobefun | 2008-09-20 11:54 | そのほか